創業融資の審査期間はどのくらい?最短で審査に通過するためのポイント

創業融資の審査期間はどのくらい?最短で審査に通過するためのポイント

監修者:渡部豪(公認会計士・CFO)

渡部豪公認会計士事務所代表 兼 ベンチャー企業CFO(財務責任者)

公認会計士として、これまで130社超の創業期の会社に対し融資支援の実績有。(創業融資での最大成功額 6,500万円)

また自身もベンチャー企業のCFOとして累計7億円の融資調達に成功。

目次

創業融資の審査期間はどのくらい?

日本政策金融公庫の創業融資を検討されている方のなかには、早期にまとまった資金が必要で急いでいる、という方もいらっしゃるでしょう。

創業融資にも審査があり、ある程度の時間がかかるため、着金目標から審査期間を逆算し動き始める必要があります。

この記事では、創業融資の審査期間について解説します。

申し込みから審査完了までは平均1ヵ月程度

創業融資は、申し込みから審査完了まで平均1ヵ月程度かかります。

日本創業融資センターの融資支援実績データベース(創業融資 累計100社超)上では、創業融資の審査期間は、申し込みから審査完了まで平均は25日、最短で15日、最長で38日といった数値が出ています。

申し込みから審査完了までの期間を短くしたい場合、
【申し込み】~【審査面談】
【審査面談】~【審査完了】
を2つにわけて、それぞれの期間を短縮していくアプローチを取る形となります。

創業融資の審査期間
平均実績最短記録最長記録
申し込み
~融資面談
10日8日13日
融資面談
~審査完了
15日7日25日
トータル25日15日38日
情報元:日本創業融資センター 融資支援実績
創業融資の審査期間は、申し込みから審査完了まで平均は25日、最短で15日、最長で38日といった数値が出ています。
日本創業融資センター 支援実績

審査完了が長引くケース

申し込みから審査完了までが長引く原因を分析すると、

【申し込み】~【融資面談】までに時間を要した
【融資面談】~【審査完了】までに時間を要した

といった要因に分けられます。それぞれ解説していきます。

【申し込み】から【融資面談】までに時間がかかる

提出書類に不備があった

創業融資の申し込みの際には書類を提出する必要があります。

【日本政策金融公庫 申し込み時に必要な書類】

日本政策金融公庫 国民生活事業「ご提出書類 【インターネット申込用】

審査担当者は、書類が完全に揃ったことを前提に審査をスタートさせます。提出書類に不備がある場合は、申し込みをしたとしても審査面談の設定までに時間がかかってしまいます。

そのため、融資面談までの期間を短くするために、まずは提出書類を完璧に準備する必要があります。

創業融資に必要な書類についての詳細は、以下の記事を参考にしてみてください。

審査担当者との融資面談日の設定に時間がかかる

融資申し込みが受理された後、審査担当者が決定し、融資面談に関する案内がなされます。

融資面談に関する案内では、融資面談の候補日と当日の持ち物について担当者から直接連絡があります。

当日の持ち物がすぐに準備できない場合は、準備に時間がかかるため融資面談日の設定が後ろになってしまいます。

また正月やGW、お盆など大型連休を挟む場合や、3月・6月・12月など公庫の繁忙期についても、審査担当者の予定が既に埋まってしまっているケースが多く、面談日の設定が後ろになる傾向にあります。

【融資面談】から【審査完了】までに時間がかかる

【融資面談】から【審査完了】まで時間がかかる原因は、主に審査がスムーズに進行していないことによるものです。

新しい・複雑なビジネスモデルである

審査がスムーズに進行しない理由としては、全く新しいビジネスであったり、複雑なビジネスモデルである為に理解に時間を要しているといったことが挙げられます。

審査担当者も単独で融資決定することはできず、融資条件の決定(融資額・返済期間・金利)にあたっては社内(公庫内部)の決裁が必要です。

その融資条件の決定の決裁を取るにあたって、過去に融資実績のない新しいビジネス・複雑なビジネスは社内の調整(公庫内部)に時間がかかる傾向にあります。

融資申請額が大きい

実際に日本創業融資センターの創業融資支援の事例の中で、最長記録(申し込みから審査完了まで38日)であったものは、融資申請額が大きかったことが理由にあげられます。

創業融資の制度上の融資額上限は3,000万円ですが、実態は支店の決裁枠である1,000万円が上限となっています。
創業融資で希望する融資額が支店の決裁枠(1,000万円)の範囲内であれば、面談後7~15日程度(1~2週間)で審査が完了します。

一方で、最長記録となった支援事例では支店の決裁枠1,000万円を超える1,500万円の申請であったため、【融資面談】から【審査完了】までは25日と平均のに比べ+10日程度の時間を要しました。

審査担当者の尽力により満額1,500万円の融資が降りましたが、本部決裁も必要であったため時間がかかったようです。

担保を提供する場合

公庫の融資では、担保を提供する場合は金利を下げることができます。

担保は不動産に限定されており、担保を希望する場合は不動産登記簿を提出します。

担保を提供する場合は、不動産の担保価値評価にある程度の時間がかかる傾向にあります。

審査をスムーズに進行させるためのポイント

審査をスムーズに進行させるためのポイントとして、まずは全体の流れを把握しておくことが重要です。

全体の流れを把握し万全に備えておく

STEP
必要書類の準備

公庫の創業融資を利用するにあたって、創業計画書や事業計画書などいくつかの書類を準備し提出する必要があります。

書類の不足や不備はスムーズな審査進行の妨げとなります。

【申し込み時に必要な書類】については、下記の記事を読み準備をしておきましょう。

審査にあたって最も重要な【創業計画書】の書き方については、下記を参考にしてください。

STEP
融資申し込み【窓口・WEB】

必要書類がすべてそろったら、提出(申し込み)を行います。
公庫の各支店窓口に直接行ってもいいですが、公庫のHPからインターネットで申し込みが便利です。

STEP
審査担当者との面談【支店】

融資申込後、審査担当者から面談の案内に関する電話連絡があります。
面談は公庫の各支店で対面で行われ、約1時間程度、審査担当者との質疑応答を行います
面談の内容については、下記の記事をご覧ください。

スムーズな審査の進行にあたっては、審査落ちの理由や審査に失敗しないためのポイントを事前に把握しておくことも重要です。
創業融資には自己資金要件など、いつかの審査ポイントがあるため、しっかり押さえておきましょう。

STEP
審査結果の通知【電話】

融資結果は、審査担当者から電話で直接通知されます。
借入金額・金利などの融資条件が確定します。

面談終了後、平均的には2週間以内に審査結果の連絡がくることが大半です。
面談から3週間以上連絡がない場合は、公庫の担当者に問い合わせをしてみましょう。

STEP
契約手続き【郵送】

融資の契約手続きは郵送で完結します。
公庫から送られてきた借用書に署名捺印を行い、返送します。

借用書の返送が完了後、約5日程度で指定口座に着金します。

STEP
返済開始【口座振替】

融資金の返済は、着金の翌月からスタートします。
毎月決まった額が、指定の返済口座から引き落とされます。

制度融資(保証協会)の場合の審査期間は?

制度融資(保証協会)の場合は、申し込みから審査完了まで2~3ヵ月程度

創業融資には、日本政策金融公庫が提供するもののほか、都道府県や市区町村が提供する制度融資も存在します。

【都道府県の制度融資】
都道府県の制度融資では、融資申し込みは民間金融機関経由で信用保証協会に対し行います。
信用保証協会と民間金融機関の両方が融資審査を行うのが大きな特徴です。
公庫の創業融資と比べ、上記2つの機関の審査が入るため、審査期間は倍の2ヵ月程度かかります。

【市区町村の制度融資】
市区町村の制度融資も同じで、融資申し込みは民間金融機関経由で信用保証協会に対し行います。
特徴は、市区町村の斡旋書取得が融資要件となっており、斡旋書取得にかかる期間が追加でかかります。
そのため、合計で2~3ヵ月程度の審査期間がかかってしまいます。

各創業融資制度の審査期間の違い
日本政策
金融公庫
都道府県の
制度融資
市区町村の
融資斡旋
融資制度新創業融資創業融資
例:東京都中小
企業制度融資
創業支援融資
例:港区中小
企業融資制度
融資額~3,000万円~3,500万円~1,500万円
利率2.33%~1.9%~0.2%~
金融機関
審査
~1ヵ月~1ヵ月~1ヵ月
保証協会
審査
なし+1ヵ月+1ヵ月
斡旋書取得なしなし+2週間
審査期間~1ヵ月~2ヵ月2ヵ月
~3ヵ月
情報元:日本政策金融公庫「新創業融資制度」東京都中小企業制度融資「創業融資」港区中小企業融資制度「創業支援融資」

創業融資と制度融資の比較については、下記の記事を参考にしてみてください。

追加融資の場合の審査期間は?

追加融資の審査期間は初回よりも短い

追加融資の審査期間の最短記録は5日

追加融資は創業融資の際と異なり、金融機関側も企業や代表者の基本的な情報を持っています。
ある程度の素性が分かっていることや、既存借入の返済実績なども確認できていることから、審査スタンスも好意的です。

日本創業融資センターの融資支援実績の中では、公庫へ追加融資の申込をしてから5日後には融資決定が完了した事例もあります。

創業融資は申込から1ヵ月程度の審査期間が見込まれるのに対し、追加融資はとてもスピード感のある審査となっています。

最短で創業融資の審査に通過し着金するためには

これまでご紹介した審査期間の目安は、あくまでも必要書類に不備がなく、また審査がスムーズに進行するような補足資料や説明を行っていることが前提となっています。

慣れない方ですと、上記の審査期間に+1~2ヵ月程度かかる可能性も十分あります。

創業融資の審査に最短で通過するためには、必要書類の準備や作成、審査面談での説明などをしっかり行う必要があります
が、これらは専門家のサポートを受けて進めることもできます。

なかには無料相談を受け付けているような専門家もいますので、問い合わせをしてみましょう。

創業融資をサポートしてくれる専門家

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