「融資」と「貸付」の違いは?借りるならどっちがいい?

「融資」と「貸付」の違いは?借りるならどっちがいい?

監修者:渡部 豪(公認会計士)

KPMGあずさ監査法人で勤めたのち、ベンチャー企業のCFO(最高財務責任者)へ就任。
創業期の会社のデットファイナンス(融資)を複数支援した実績を持つ。
【主な支援実績】
融資額:最大5億円(コンサル会社)
創業融資額:最大6500万円(EC会社)

「融資」と「貸付」の違いをご存知でしょうか。

どちらも似た言葉で混同されがちですが、違いがあります。

本記事では、融資と貸付についてそれぞれ詳しく解説しながら、両者の違いを説明します。

目次

「融資」とは

「融資」とは金銭を融通し貸し出すことで、返済されるのが前提のものです。

融資には、大きく公的融資と民間融資の2種類があります。

公的融資は主に政府機関が提供している融資です。

例えば、日本政策金融公庫の「創業融資」や「教育一般貸付」などが該当します。

一方、民間融資は銀行などの民間の金融機関が提供している融資です。

例えば、カードローンや消費者金融、目的別ローンなどがあります。

公的融資は一般的に民間融資よりも金利が低く、創業まもない状態でも借入できる可能性があります。

半面、審査に長い時間かかる傾向にあり、提出する書類も多いです。

一方、民間融資は公的融資に比べて大きな金額の借入ができる可能性があります。

また、銀行や信用金庫など利用金融機関の選択肢が広いです。

しかし、公的融資に比べて金利が高く、創業間もない信用のない状況だと借入ができない可能性が高いです。

「貸付」とは

「貸付」は、条件を定めた上でお金やモノ、権利などを貸すことです。

なお、実際には「お金」を貸し出すケースがほとんどです。

そのような貸付には、主に以下の4種類があります。

・証書貸付
・手形貸付
・当座貸越
・手形割引

それぞれ内容が異なるので、詳しく解説します。

証書貸付

証書貸付は、融資金額や返済方法などの融資条件を記載した借用証書を金融機関に差し入れて行われる貸付です。

証書貸付の最大の特徴は、3年や5年・7年などの長期の貸付も受けられる点です。

ただし、長期の証書貸付を利用する場合、長期的な収益性を審査で特に見られます。

審査期間は他の貸付方法と変わらないものの、銀行内の事務処理にやや時間がかかるケースがある点は把握しておきましょう。

証書貸付は主に以下の状況で利用されます。

証書貸付が利用されるシーン

・長期的な設備投資資金の調達
・大規模なプロジェクトファイナンス
・住宅ローンなどの個人向け長期融資

証書貸付は長期融資や高額な融資を受けられるため、大きなプロジェクトなどを行う際に利用するのがよいでしょう。

また、証書貸付では貸付期間が長期にわたるため、中長期での収益性も審査するのが一般的です。

そのため、中期事業計画などを申し込みの際に準備しておくとよいです。

手形貸付

手形貸付とは、借入側が借用証書の代わりに約束手形を銀行に振り出し、銀行は手形金額を貸付する方法です。

主に1年以内などの短期的な運転資金の調達によく利用されます。

手形貸付のメリットは、返済期日に一括返済すればよく、毎月の元金返済が不要であることです。

そのような手形貸付は主に以下の状況で利用される傾向です。

手形貸付が利用されるシーン

・短期的な運転資金の調達
・季節的な資金需要への対応
・一時的な資金不足の解消

手形貸付は、3ヶ月から6ヶ月程度の短期間の資金需要に対応するために利用されます。

当座貸越

当座貸越は銀行などの金融機関が融資限度額を設定し、その決められた限度額まで自由に融資を受けたり、返済したりできる貸付方法です。

当座貸越のメリットは、融資限度額の範囲内であれば必要な時にすぐ資金調達できることです。

限度の範囲内であれば、借りたり返済したりを繰り返せます。

さらに、返済期間が決まっていないため、融資金を借りたままにすることも可能です。

ただし、利便性が高い分、審査が厳しい傾向にあります。

そのような当座貸越は主に以下の状況で利用するのが向いています。

当座貸越が利用されるシーン

・売掛金と買掛金のサイトギャップの解消
・一時的な資金不足への対応
・緊急の支払い需要への対応
・日々の資金繰りの調整

特に恒常的に資金を必要とする使途で提案される場合が多いです。

手形割引

手形割引とは、手形を所持している企業などが、期日到来前の手形を額面金額から期日までの割引料を差し引いた金額で金融機関などに買い取ってもらって資金調達する方法です。

手形割引のメリットは、資金化のスピードが早いことや割引料が許容できれば期日前に現金化できることなどがあります。

一方、デメリットは割引料がかかることやすべての会社の発行した手形を割引できるわけではないことなどです。

そのような手形割引は主に以下の状況で利用されます。

手形割引が利用されるシーン

・売掛金の早期回収
・短期的な運転資金の調達
・資金繰りの改善

手形割引は、企業間取引で発生した債権を早期に現金化したい場合によく利用されます。

「融資」と「貸付」の違いとは

実際のところ「融資」と「貸付」に大きな違いはありません。

お金のやり取りにおいては、どちらの言葉も使えます。

ただし、モノや権利などをやり取りする場合は「貸付」を使います。

融資はお金のみを直接やり取りする時に使いますが、物資を提供して、その見返りにお金を払ってもらう場合は、物品の貸付によって権利を提供している形になるため貸付を使わなければなりません。

物に対して融資という言葉はまず使いませんので、金銭なら融資を、それ以外のものなら貸付を使ったほうが良いでしょう。

また、「融資」「貸付」と混同される言葉に「借入」があります。

「貸付」や「融資」は貸す側から見た言葉であり、「借入」は借り手側から見た言葉です。

借り手が主語となる場合は、借入れを使いましょう。

融資を確実に受けるなら

本記事では、「融資」と「貸付」の言葉の違いについて説明をしました。

お金を借りる場合においては、融資も貸付も意味の違いはほとんどありません。

とはいえ、融資も貸付もさまざまな制度や方法があるので、どれを選ぶべきか迷ってしまうでしょう。

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