日本政策金融公庫のインターネット申し込み、必要書類と操作手順を解説

日本政策金融公庫のインターネット申込み、必要書類と操作手順を解説

監修者:渡部 豪(公認会計士)

KPMGあずさ監査法人で勤めたのち、ベンチャー企業のCFO(最高財務責任者)へ就任。
創業期の会社のデットファイナンス(融資)を複数支援した実績を持つ。
【主な支援実績】
融資額:最大5億円(コンサル会社)
創業融資額:最大6500万円(EC会社)

日本政策金融公庫のインターネット申し込みを利用したいのに、必要書類や操作手順がよくわからず悩んでいないでしょうか。

事前に申し込みの流れがわからないと、手続きがスムーズにできなかったり、入力内容が保存できずにやり直して二度手間になったりします。

無駄な時間を作らないためにも、本記事では実際の入力画面を交えながら日本政策金融公庫のインターネット申し込みと、必要書類の準備について詳しく解説します。

目次

日本政策金融公庫の融資はインターネット申し込みが便利

日本政策金融公庫に融資申し込みみをする際は、24時間365日申込ができるインターネット申し込みが便利です。 

インターネット申し込みなら、申込書類を公庫の支店に持参したり、郵送したりする必要がありません。

また、来店や郵送など他の申込方法に比べて、スピーディーに手続きが完結します。

便利なインターネット申し込みのおおまかな手続きの流れは、以下のとおりです。

公庫のインターネット申し込みの流れ

1.メールアドレスを登録
2.申し込みURLにアクセス
3.必要事項を入力
4.書類を添付して申込む

上記の4ステップで、パソコンやスマートフォンから融資申込ができます。

とはいえ、各ステップに注意するべき点があるため、詳細は「インターネット申込画面の操作手順」をご覧ください。

また、インターネット申込では必要書類をあらかじめ用意して添付しないと、手続きが完了しません。

以下で必要書類を確認し、スムーズに申込めるようにしておきましょう。

日本政策金融公庫のインターネット申し込みに必要な書類
個人事業法人
必要
書類
・最近2期分の
確定申告書※1
・見積書※2
・最近2期分の
確定申告書・決算書
(勘定科目明細書を含)
・最近の試算表※5
・見積書※2
初めて
公庫を

ご利用
になる方
企業概要書または
創業計画書※3
・運転免許証(両面)
・許認可証※4
・履歴事項全部証明書
企業概要書または
創業計画書※3
・代表者の運転免許証
(両面)
・許認可証※4
※1 税務申告が1期しか完了していない方は1期分を提出。事業を始めて間もない方で税務申告未了の場合は提出不要。
※2 設備資金を申込む方。
※3 これから事業を開始される場合や事業を開始して間もない場合は創業計画書を、それ以外の場合は企業概要書を提出。
※4 飲食店などの許可・届出が必要な事業を営んでいる方。
※5 決算後6ヵ月以上経過している場合または事業を始めたばかりで決算を終えていない方。
情報元:日本政策金融公庫「ご提出書類【インターネット申込用】」

なお、法人で初めて公庫の融資を利用する場合に必要な履歴事項全部証明書は、「かんたん証明書請求」を使って取得するのがおすすめです。

「かんたん証明書請求」を利用すれば、窓口に行かなくても書類を取得できるうえ、窓口手数料(1通600円)より安く書類を取得できます。

履歴事項全部証明書を郵送してもらう場合は500円、窓口で受け取る場合は480円と、100〜120円ほどお得です。

インターネット申し込み前のチェックポイント

インターネット申し込みを始める前に、以下の2点をあらかじめ把握しておきましょう。

【インターネット申し込み前のチェックポイント】
・提出する書類を確認しデータ化しておく
・入力を中断したいときは一時保存する

スムーズかつ誤りなく申込手続きを進めるためにも、それぞれ解説します。

提出する書類を確認しデータ化しておく

融資申込前に必要な書類を準備し、PDFやExcelなどの電子データにしておきましょう。

紙の資料をあらかじめデータ化しておくと、書類添付時にスムーズにアップロードできます。

もし会社や自宅で書類をデータ化できない場合は、コンビニのマルチコピー機でデータ化する方法があります。

また、データ化した際は書類の内容が一目見てわかるファイル名をつけておきましょう。

入力を中断したいときは一時保存してから中断する

申込画面の操作中に疑問点や確認したい点があるときは、入力内容を一時保存してから中断しましょう。

入力内容を一時保存しておけば、入力を再開したときに最初からやり直す必要がなく、時間のロスがありません。

ただし、一時保存した申込データの保存期間は72時間です。

また、パソコンやスマートフォンの操作に慣れていない方は、「事業資金インターネット申込操作ガイド」や「解説動画」を確認しましょう。

インターネット申し込みについて電話で直接質問したい方は、以下の窓口に問い合わせてください。

事業資金相談ダイヤル
0120-154-505(受付:平日9時~19時)
上記の番号へ発信後、[1]をダイヤル
※創業間もない方は[0]をダイヤル

インターネット申し込み画面の操作手順

ここからは日本政策公庫のインターネット申し込みの操作手順を、実際の申込画面を交えて解説します。

なお、申込前に必要書類のデータ化を済ませておきましょう。

STEP
メールアドレスを登録

まずは公庫の「インターネット申込(国民生活事業)」にアクセスして「インターネット申込(事業資金)はこちら」をクリックします。

日本政策金融公庫のインターネット申込み画面

情報元:日本政策金融公庫「インターネット申込(国民生活事業)」

申込画面に移ると、以下のような受付画面になります。

日本政策金融公庫の申込み受付画面

情報元:日本政策金融公庫「インターネット申込(国民生活事業)」

画面を下にスクロールしてメールアドレスを入力しましょう。

日本政策金融公庫のメールアドレス入力画面

アドレスを入力したら、さらに画面を下にスクロールし「ご利用にあたっての注意事項・同意事項」を確認しましょう。

確認を終えたら同意欄にチェックを入れ、「同意してメール登録」をクリックします。

日本政策金融公庫の申込み同意画面

STEP
申し込みURLにアクセス

メールアドレスを登録すると、公庫からメールが届きます。

なお、24時間以内にメールに記載されているURLへアクセスし、申込手続きを完了させる必要があります。

日本政策金融公庫の申込み受付メール

情報元:日本政策金融公庫「インターネット申込(国民生活事業)」

STEP
必要事項を入力

URLにアクセスすると、申込フォームに移ります。

まずは会社や代表者の情報を入力します。

なお、個人事業主の場合、創業年月は開業届を提出した日を入力してください。

日本政策金融公庫の申込み人情報入力画面
日本政策金融公庫の申込み人情報入力画面2

情報元:日本政策金融公庫「インターネット申込(国民生活事業)」

次に会社の所在地を記載しましょう。

複数の店舗や営業所がある場合は、履歴事項全部証明書の本店の欄に記載されている住所を入力します。

日本政策金融公庫の本店所在地入力画面

続いて、代表者の自宅について入力します。

公庫からの書類の郵送先を選択する際、借入申込の内容を従業員に見られたくない場合は、書類を受け取る住所を自宅にすることも可能です。

日本政策金融公庫の代表者自宅住所の入力画面

次は、業種や従業員数など事業内容についての入力です。

例えば、内科クリニックであれば、大分類で「医療、福祉」、中分類で「医療業」を選択します。

この場合、業種名は「内科クリニック」としておきましょう。

また、従業員数は少なくても審査に不利に働くことはありませんので、0人でも正直に記載してください。

日本政策金融公庫の事業内容入力画面

さらに、代表者の同居家族について入力します。

同居していない親や独立して生計が別になっている子どもなどの情報は入力する必要はありません。

子どもがいる場合などは、「2人目の家族の情報を追加する」を押して情報を追記していきましょう。

日本政策金融公庫の家族状況入力画面

次に、希望する融資額や資金の使い道、返済期間など借入申込の内容を入力します。

融資希望額(お申込金額)は申し込む融資制度の上限額を超えないようにしましょう。

例えば、新規開業資金に申し込みたい場合は7,200万円が上限のため、その金額内の融資金額としなければいけません。

また、制度上だけでなく、審査上の限度額も存在します。

審査上の限度額の目安は、月商の3~6倍程度と考えておきましょう。

希望する融資金額が月商の6ヵ月以上の金額であれば、融資を受けるのは厳しくなります。

仮に売上高が年間1,000万円なら月商は約80万円のため、融資希望額は多くて480万円程度にするべきです。

加えて、融資希望額は公庫からの既存借入も含んだ金額を入力する点にも注意しましょう。

例えば、すでに公庫から500万円の借入をしていて、新たに1,000万円の借入をしたい場合は、お申込金額の欄には1,500万円と入力します。

新たに借入したい金額とお申込金額の欄を同じにしてしまうと、既存借入額が差し引かれた金額が融資希望額と判断されてしまいます。

返済期間については、公庫の「事業資金用返済シミュレーション」を活用しつつ、無理のない範囲で入力しましょう。

日本政策金融公庫の申込み内容入力画面

そして、返済用口座には、事業で利用している口座を入力します。

口座を入力しないと融資が決定しても融資を受けられないため、あらかじめどの口座を使うか決めておきましょう。

ただし、ネットバンクは返済口座として使えない場合があるため留意が必要です。

日本政策金融公庫の返済内容入力画面

口座がない場合は、申し込み前に返済用口座を開設しなければいけません。

ただし、法人口座は開設に2〜3週間程度かかるため、早めに準備しておきましょう。

また、融資申込から融資が決定するまでは1ヵ月程度かかるため、借入希望日から逆算して余裕をもって申し込んでください。

次に、公庫の申し込み先の支店(自社の本店エリアを管轄する支店)を選択します。

もし申込支店を間違えると、申込完了までに時間がかかってしまうので注意してください。

近くの支店がわからない場合は、「申込希望支店」欄の中央部分にある「支店の担当地域」をクリックして、該当する支店を確認しましょう。

日本政策金融公庫の管轄支店を探す方法

最後に、借入希望日や担保提供の有無を入力します。

借入希望日は、遅くともこの日に着金してほしい日を入力しましょう。

公庫の公式サイトには、申込から融資の決定まで2週間程度かかると記載されています。

しかし、実際のところ申込から融資決定まで1ヵ月程度かかると想定しておくべきです。

とはいえ、申込から借入希望日まで日数が少なくても、担当者が早めに審査してくれる場合があるため、無理に申込から1ヵ月先の借入希望日を設定する必要はありません。

日本政策金融公庫の借入希望日入力画面

入力がすべて終了したら、画面下の「書類提出画面へ進む」をクリックし、書類添付の手続きに進みます。

日本政策金融公庫の書類提出手続きへ進む画面
STEP
書類を添付して申込む

「書類提出画面へ進む」をクリックすると、以下のような画面になります。

「必要書類の提出にかかる確認」に回答しながら画面を下にスクロールしましょう。

日本政策金融公庫の書類提出前の画面
日本政策金融公庫の書類提出前の画面2
日本政策金融公庫の書類提出前の画面3

情報元:日本政策金融公庫「インターネット申込(国民生活事業)」

次に必要書類を確認します。

日本政策金融公庫の必要書類確認画面

さらに下にスクロールして「資料アップロード画面へ」をクリックしましょう。

日本政策金融公庫の資料アップロードへ進む画面

すると、別タブで資料アップロード画面が開きます。

画面左上の「選択」をクリックしてファイルを選び、必要な書類を添付しましょう。

日本政策金融公庫の申込みフォームで添付ファイルを選ぶ

情報元:日本政策金融公庫「事業資金インターネット申込操作ガイド」

書類を添付する際は、画面下部の「アップロード」ボタンを押さないと書類が添付されないので注意してください。

日本政策金融公庫の書類添付の仕方

すべてのファイルをアップロードしたら元の画面に移動し、「アップロードしたファイルの表示」をクリックして添付した書類を確認します。

ファイルの表示には回数制限があるためアップロードする都度確認するのではなく、すべての書類の添付を終えてから確認するようにしましょう。

日本政策金融公庫の添付ファイル確認画面

情報元:日本政策金融公庫「インターネット申込(国民生活事業)」

上記の画面を下にスクロールするとアップロード状況の確認ができます。

添付した書類にチェックを入れ、「確認画面へ」をクリックします。

日本政策金融公庫の書類アップロード状況確認画面

書類の添付が終わったら、最後は入力内容の確認です。

日本政策金融公庫の入力内容確認画面

画面を下にスクロールしながら入力内容や書類の提出状況を確認したら「印刷する」をクリックし、申込書類を保管しておきましょう。

なお、内容を修正したい場合は、ブラウザの「戻る」ボタンは使わずに各項目にある修正ボタンをクリックしてください。

申込書類を印刷したら「申込む」をクリックします。

日本政策金融公庫のインターネット申込み完了画面

申し込みを終えたら、登録したアドレスあてにお申込データ受付完了メールが届いていることを確認しましょう。

日本政策金融公庫の申込み完了メール

情報元:日本政策金融公庫「事業資金インターネット申込操作ガイド」

今後、公庫に問い合わせる際は、上記のメールに記載されている登録番号を聞かれるので、忘れずにメモしておきましょう。

なお、メールが届かない場合は申込が完了していない可能性があるため、申込を希望した支店まで連絡してみてください。

インターネット申し込み後の流れ

インターネット申し込みを終えた後の手続きの流れを解説します。

それぞれのステップでも注意点があるのでぜひ参考にしてください。

STEP
面談

融資の申し込みを終えたら、公庫の担当者と面談をします。

申し込み後1~2週間程度で公庫担当者から面談について連絡があるので、希望日を伝えて面談日を調整しましょう。

面談の際は本人確認書類や預金通帳などの書類が必要です。

事前に郵送で届く面談案内資料の「お持ちいただく資料」を確認して準備しておきましょう。

STEP
審査

申込内容や面談での対応、提出書類を基に審査を行い、融資可否が決定されます。

審査では事業内容や売上の見通しだけでなく、代表者個人の信用情報や資産の有無なども確認されます。

事業計画に問題がなくとも代表者の信用情報の問題で落ちるケースがあるため、借入の返済や税金の支払いなどは常に滞りなく行いましょう。

STEP
契約

融資が決定したら、公庫から契約書類が届きます。

契約内容に誤りがないか確認のうえ、必要事項を記入して返送します。

融資金が振り込まれるのは、契約書類が公庫に届いてから約3営業日後です。

書類に不備があったり返送が遅れたりすると入金が遅くなるため、きちんと記入できているか返送前によく確認しましょう。

スムーズに融資申し込みできるか不安な方

日本政策金融公庫のインターネット申し込みは、本記事の操作手順を参考に進めれば問題なくできます。

しかし、創業前や創業初期の忙しい時期に、経営者が1人で必要書類を準備したり、手続きを進めたりするのは大変でしょう。

また、融資希望額など重要項目の誤入力は、思い通りの融資結果にならなくなる事態を招く可能性もあります。

少しでも日本政策金融公庫の融資の成功確率を上げたい方は、ぜひ融資支援のプロである日本創業融資センターへご相談ください。

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