【2026年最新】公庫の融資の金利はいくら?特別利率の利用方法も解説


監修者:渡部 豪(公認会計士)
KPMGあずさ監査法人で勤めたのち、ベンチャー企業のCFO(最高財務責任者)へ就任。
創業期の会社のデットファイナンス(融資)を複数支援した実績を持つ。
【主な支援実績】
融資額:最大5億円(コンサル会社)
創業融資額:最大6500万円(EC会社)
融資支援実績(累計):300件超
日本政策金融公庫(国金)の融資の金利は、現在いくらになっているかご存知でしょうか。
実は2026年3月に日本政策金融公庫の金利は変更されているのです。
本記事では2026年最新の金利情勢や、お得な特別利率が適用される融資制度と適用要件について解説します。
▼公庫の融資で有利な金利条件を獲得したい方▼
【2026年最新】公庫の融資の金利相場は?
まずは2026年最新の公庫の金利相場を確認しましょう。
公庫の融資の一般的な利率
創業融資研究所を運営する日本創業融資センターは、累計300社超の融資支援実績データベースを有しています。
そのデータベース上では、公庫の実績借入利率の中央値は概ね2.9%~3.3%の間となっています。
公庫の融資の特徴は、活用する融資制度や代表者の属性、政府の政策によって金利が変動する点です。
【公庫担当者談】公庫の金利の決まり方
公庫の金利は一律ではありません。
金利は以下のような計算式で決まります。
【公庫の金利が決まる仕組み】
基準利率 ▲ 利率調整
= 適用利率
今から約10年前の2012年当時、基準利率は1.45%~でしたが、前年の2025年においては2.8%~と、下限金利は上昇傾向にあります。
2025年(前年)では、公庫の金利は市場と比べると+1.3~2.3%高く、そのため「公庫からの融資は金利が高い」と言われていました。
| 日本政策金融公庫「基準利率」の推移 | ||
|---|---|---|
| 時期 | 2012年(当時) | 2025年3月(前年) |
| 基準利率 | 1.45~4.00% | 2.80~3.8% |
| 長期国債金利 | 1.4% | 1.5% |
| 長期国債 との金利差 | +0.5~2.6% | +1.3%~2.3% |
公庫で融資を受ける際、利率調整で基準利率より有利な条件で融資を受けられる場合があります。
これらの優遇される金利を、特別利率といいます。
2026年1月に金利改定が発表、今後の金利はどうなる?
公庫は2025年3月初旬(令和8年3月)に金利改定を発表しました。
2026年3月と比べ、公庫の基準金利は+0.50%前後上昇しています。
注目すべきは長期国債金利の上昇で、長期金利が+0.70%上昇した事に伴い、同程度の利上げがなされています。
監修者が公庫の担当者に聞いた話によると、「基準利率には、金融政策・金融情勢や公庫の貸し倒れリスクが反映されている。」ようでした。
長期国債金利の上昇傾向や、2020年から大規模に実施されたコロナ融資から貸し倒れが生じるリスクなどを鑑みると、公庫の基準利率は今後も上がっていく可能性は捨てきれません。
| 日本政策金融公庫「基準利率」の推移 | |||
|---|---|---|---|
| 時期 | 2025年3月(前年) | 2026年3月 (現在) | 変動 |
| 基準利率 | 2.80% ~3.80% | 3.30% ~4.70% | +0.50%前後 |
| 長期国債 金利 | 1.5% | 2.2% | +0.70% |
| 長期国債 との金利差 | +1.30% ~2.30% | +1.10% ~2.50% | ▲0.20%前後 |
▼公庫の融資を金利が低いうちに受けておきたい方▼
【2026年3月最新】公庫の融資制度ごとの金利は?
日本政策金融公庫は、以下の3つの部署が、それぞれの業種や会社規模に応じた融資制度を公開しています。
そのため、ご自身がどちらの部署の対象となるか、申し込む前に確認しておきましょう。
| 日本政策金融公庫の融資 | ||
|---|---|---|
| 部署 | 対象 | 内容 |
| 国民生活 事業 | 小規模事業者 ・個人企業 | 小口の事業資金融資、 創業支援、 国の教育ローン |
| 中小企業 事業 | 中小企業 | 中小企業への 長期事業資金、 新事業支援、 事業再生支援 |
| 農林水産 事業 | 農林漁業者 | 農林水産業者向け融資 |
国民生活事業の金利【2026年3月最新】
国民生活事業は、小規模企業・個人事業を対象にさまざまな融資制度を提供しています。
下記に記載する金利は無担保を前提としており、担保を提供する場合は金利が下がるケースがあます。
また、【特利】とあるのは、基準利率から優遇を受けられる【特別利率】を指します。
加えて、「据え置き」といい、返済スタートを遅らせることが可能な制度も存在しています。
下記は、2026年3月現在における、国民生活事業の主要な融資制度の金利です。
| 融資制度 | 内容 | 金利 (無担保) | 融資限度額・ 最大返済期間 |
| 一般貸付 | 事業を営む ほとんどの 業種の方 | 【基準利率】 3.30% ~4.70% | ~4,800万円 運転資金 5年 設備資金 10年 |
| 新規開業 スタートアップ 支援資金 | 新たに事業を 始める方 または 事業開始後 7年以内の方 | 【基準利率】 3.30% ~4.70% | ~7,200万円 運転資金 10年 設備資金 20年 |
| 女性、若者 /シニア 起業家 支援関連 | 女性または35歳未満か 55歳以上の方で 新たに事業を 始める方 または 事業開始後 7年以内の方 | 【特利A】 2.30% ~3.90% | ~7,200万円 運転資金 10年 設備資金 20年 |
| 創業融資 | 新たに事業を 始める方 または 事業開始後 税務申告を 2期終えて いない方 | 上記から 一律▲0.65% | – |
| マル経 融資 | 商工会議所等 の 経営指導を 受けている方 | 【特利F】 2.40% | ~2,000万円 運転資金 7年 設備資金 10年 |
▼特別利率で公庫の融資を受けたい方▼
中小企業事業の金利【2026年3月最新】
中小企業事業は、中小企業向けに融資制度を提供しています。
スタートアップ支援資金などは最大20億円と、融資制度としてはとても大きなものとなっています。
「中小企業」とありますが、主に売上5億円以上の中堅以上の企業が対象となる点は留意が必要です。
下記に記載する金利は無担保を前提としており、担保を提供する場合は金利が下がるケースがあります。
また【特利】とあるのは、基準利率から優遇を受けられる【特別利率】のことを指します。
加えて、「据え置き」といい、返済スタートを遅らせることが可能な制度も存在しています。
下記は、2026年3月現在における、中小企業事業の主要な融資制度の金利です。
| 融資制度 | 内容 | 金利 (無担保) | 融資限度額・ 最大返済期間 |
| 新事業 育成資金 | 事業開始後 7年以内の方 かつ 新たな知的財産権や科学技術等を利用して新事業を行う方 | 【基準利率】 2.40% ~2.80% | ~72,000万円 運転資金 7年 設備資金 20年 |
| 女性、若者 /シニア 起業家 支援資金 | 女性または35歳未満か55歳以上の方で 新たに事業を始める方 または 事業開始後 7年以内の方 | 【特利①】 2.00% ~2.30% | ~72,000万円 運転資金 7年 設備資金 20年 |
| 中小企業 経営力 強化資金 | 中小会計を 適用する方 かつ 事業計画書を 策定する方 など | 【基準利率】 2.40% ~2.80% | ~72,000万円 運転資金 7年 設備資金 20年 |
| スタート アップ 支援資金 | 事業計画書を策定し かつ 一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会の会員等または独立行政法人中小企業基盤整備機構等から出資を受けている方 など | 【特利②】 1.75% ~2.05% | ~200,000万円 運転資金 20年 設備資金 20年 |
▼1%台の低金利で公庫の融資を受けたい方▼
公庫の特別利率を獲得するための方法
公庫の金利は、特別利率を獲得できるか否かで大きく変わります。
金利を低く抑えたければ、自ら特別利率の対象であることをアピールしなければいけません。
以下で具体的な方法を確認しましょう。
特別利率の対象であることを審査でアピールする
特別利率の適用は、融資担当者が代表者の属性や事業の内容から判断するため、申込者側から指定することはできません。
融資担当者に対し、自身が対象であることをアピールすることは、特別利率の適用を受けるためのポイントといえます。
「女性、若者/シニア」などの外形的な要件については申込内容から見て取れますが、その他の要件については融資担当者も確認を漏らしてしまう可能性がありますので、審査でしっかりとアピールしましょう。
・技術・ノウハウ等の新規性
・中小会計を適用している
・事業計画を策定している
・認定支援機関の支援を受けている
・商工会議所から経営指導を受けている
・ベンチャーキャピタル等から出資を受けている
▼自分は特別利率の適用となるのか知りたい方▼
【実例】特別利率を獲得したケース
ここでは、実際に特別利率を獲得できたケースをご紹介します。
55歳以上のため「女性、若者/シニア」に該当し、また研究者であるため「新規性」をアピールすることで【特別利率A】以上の金利を獲得することができています。
![]() | 研究者(男性 60代)年収:3,000万円 「シニア×新規性」で【特別利率】を獲得 今年の春に創業しはじめて公庫の融資を受けましたが、55歳以上への優遇制度である「女性、若者/シニア起業家支援関連」という制度の活用を勧められました。また、技術・ノウハウに新規性がある場合にはさらなる優遇が受けられると教えていただき、新規性をしっかりとアピールしたところ、基準利率より安い1%台の特別利率の適用となりました。 |
公庫の融資申し込み方法・流れ
ここからは公庫の融資の申し込み方法を解説します。
1つずつ確認して、スムーズに手続きを進めましょう。
公庫の創業融資を利用するにあたって、いくつかの書類を準備し提出する必要があります。
【申し込み時に必要な書類】については、下記の記事をご覧ください。

融資申込後、審査担当者から面談の案内があります。
面談は公庫の各支店で対面で行われ、約1時間程度、審査担当者との質疑応答を行います。
面談の内容については、下記の記事をご覧ください。

融資結果は、審査担当者から電話で直接通知され、借入金額・金利などの融資条件が確定します。
融資の契約手続きは郵送で完結します。
公庫から送られてきた借用書に署名捺印を行い、返送します。
借用書の返送が完了後、約5日程度で指定口座に着金します。
有利な条件で融資を受けたい、そんなときは専門家のサポートを活用
事業融資は金額が大きく期間が長いため、金利が1%下がれば数十万~数百万円の削減インパクトがあります。
有利な金利条件で融資を獲得したい場合は、専門家に依頼をするというのも一つの手です。
特に「中小企業経営力強化」など、認定支援機関から助言を得るといったことが特別利率の対象要件となっている融資制度もあります。
公認会計士や税理士は得意領域が人によって異なりますが、融資に明るいケースもあります。
無料相談を受け付けている場合もありますので、まずは問い合わせをしてみましょう。
・公認会計士
・税理士
・認定支援機関
・融資コンサルタント

