銀行融資の審査が下りるまでの期間はどのくらい？審査を短縮するコツ
監修者：渡部 豪（公認会計士）
KPMGあずさ監査法人で勤めたのち、ベンチャー企業のCFO（最高財務責任者）へ就任。
創業期の会社のデットファイナンス（融資）を複数支援した実績を持つ。
【主な支援実績】
融資額：最大5億円（コンサル会社）
創業融資額：最大6500万円（EC会社）
銀行融資を受ける際、審査が降りるまでの期間はどのくらいかかるかご存知でしょうか。
実際、銀行融資の種類によって審査期間は大きく異なります。
本記事では、銀行融資の種類ごとの審査期間について詳しくお伝えします。
最適な融資を受けるためにぜひ本記事を参考にしてください。
銀行融資で審査が下りるまでの期間
銀行融資で審査が下りるまでの期間は、融資方法によって大きく異なります。
主な銀行融資の方法と審査期間の目安は以下のとおりです。
| 主な銀行融資の審査期間 | |
|---|---|
| 融資方法 | 審査期間 |
| フリーローン | 数日 |
| プロパー融資（無担保） | 2～3週間 |
| プロパー融資（担保あり） | 1～1.5ヵ月 |
| 保証協会付融資 | 2～3ヵ月 |
それぞれの銀行融資の方法と審査期間について解説します。
フリーローン
銀行のフリーローンの審査期間は、申し込みをしてから数日と短いです。
フリーローンの場合、決算書や確定申告書などの提出が必要なく、審査が簡易的なためです。
ただし、一般的に金利が高くなる点には注意が必要です。
・金利：7%
・返済期間：20年
・融資金額：2,000万円
その他の融資方法では、金利は2〜3%前後のためかなり高いことがわかります。
プロパー融資（無担保）
無担保のプロパー融資の場合、審査期間は2〜3週間が一般的です。
プロパー融資とは、銀行が保証協会の保証なしに直接お金を出す融資方法です。
その中でも無担保の場合は担保の審査が必要ないので、審査期間は担保ありの場合に比べて早くなります。
ただし、担保ありに比べて金利はやや高めで、借入できる期間も短めです。
・金利：固定2.8%
・返済期間：3年
・融資金額：2,500万円
プロパー融資（担保あり）
担保ありのプロパー融資の場合、審査期間は1ヵ月～1.5ヵ月程度です。
担保評価や担保の設定に時間がかかるため、担保なしに比べて審査期間が長くなります。
一方、不動産や株式などの担保があるため、金利は2%未満程度と少し低い点が特徴です。
・金利：変動1.98%
・返済期間：5年
・融資金額：運転資金6,000万円
・担保：不動産（市価 8,000万円）
保証協会付融資
保証協会付融資の場合、申込みから審査が下りるまでの期間は2ヶ月から3ヶ月程度かかります。
保証協会付き融資とは、銀行を通して申し込みをする融資ですが、保証協会が保証をしてくれる融資のことです。
国の制度として金利が低いことに加え、無担保で申し込めるため、人気の制度です。
銀行と保証協会の2者による厳しい審査が入ることから、審査期間は長くなってしまいます。
・金利：固定2%
・返済期間：7年
・融資金額：運転資金2,500万円
返済期間も長めかつ、低金利と条件は良いといえます。
それだけ良い条件で融資をするため、審査も長く入念に行っているのです。
各融資方法の審査の流れ
今回紹介した銀行融資の審査の流れは以下のとおりです。
| 各融資方法の審査の流れ | ||||
|---|---|---|---|---|
| 融資名 | フリー ローン | プロパー 融資 （無担保） | プロパー 融資 （有担保） | 保証協会付 融資 |
| 申込 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 決算書等 の提出 | ー | 〇 | 〇 | 〇 |
| 担保資料 の提出 | ー | ー | 〇 | ー |
| 本審査 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 担保評価 | ー | ー | 〇 | ー |
| 保証協会 審査 | ー | ー | ー | 〇 |
| 担保設定 | ー | ー | 〇 | ー |
| トータル | 数日 | 2～3週間 | 1～1.5ヵ月 | 2～3ヵ月 |
フリーローンとプロパー融資（無担保）は、担保や保証協会の審査が必要ないため、審査のスピードは早いです。
プロパー融資（担保あり）は、担保の審査をするため無担保よりは時間がかかります。
保証協会付融資は、銀行だけでなく保証協会も審査を行うため、審査スピードは遅いです。
審査期間を短縮するコツ
先ほどご紹介した融資の審査期間は、融資経験のある専門家が最短を目指した場合となっています。
融資未経験の方だと、資料の再作成を指示されたり、そもそもスケジュールをうまく調整できなかったりなどして、さらに１～2ヵ月ほど審査に時間がかかる可能性が高いです。
そのため最短で融資を受けたければ、ミスによる手戻りがないよう、最初から専門家に依頼するのも1つの手です。
銀行融資の審査をスピーディーにリスクなく確実に成功させたい
本記事では、銀行融資の種類ごとに審査期間の目安を解説しました。
多くの方はできるだけ早く審査を終えて、融資を受けたいと思われているでしょう。
しかし、融資未経験だと、手続きに不慣れであったり、思わぬミスで審査期間が長くなったりしてしまう可能性が大いにあります。
結果、融資を受けられるタイミングが遅くなって、機会損失を生んでしまうかもしれません。
もし銀行融資の審査をスピーディーかつリスクなく成功させたければ、ぜひ日本創業融資センターへご相談ください。
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