日本政策金融公庫のコロナ融資、24年6月まで延長決定!適用要件と申請手順

日本政策金融公庫のコロナ融資、24年6月まで延長決定!適用要件と申請手順

監修者:渡部 豪(公認会計士)

KPMGあずさ監査法人で勤めたのち、ベンチャー企業のCFO(最高財務責任者)へ就任。
創業期の会社のデットファイナンス(融資)を複数支援した実績を持つ。
【主な支援実績】
融資額:最大5億円(コンサル会社)
創業融資額:最大6500万円(EC会社)

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日本政策金融公庫のコロナ融資が、2024年3月末から6月末まで延長になりました。

新型コロナウイルスの影響で経営不振になった事業者にとっては、有利な条件で融資を受けて資金調達するチャンスです。

また、過去にコロナ融資を受けている場合でも、2回目の申し込みができます。

本記事では、日本政策金融公庫のコロナ融資の概要や適用要件、申請手順などについて詳しく解説します。

コロナ融資の利用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

目次

日本政策金融公庫のコロナ融資とは

コロナ融資(新型コロナウイルス感染症特別貸付)は、新型コロナウイルスの影響を受けた事業者への救済措置の1つで、2020年に創設された融資制度です。

一般融資に比べて、低金利かつ融資上限額が高く、返済期間も長期に設定されており、非常にお得なものになっています。

コロナ融資と一般貸付の比較
融資制度コロナ融資一般貸付
金利0.8%〜1.9%
(基準金利▲0.5%)※
1.2~3.3%
融資上限額8,000万円4,000万円
返済期間最長20年
(据置期間 最長5年)
5~10年
(据置期間 最長2年)
※6,000万円を限度とし、融資後3年目まで。以降は基準金利
情報元:日本政策金融公庫「新型コロナウイルス感染症特別貸付」日本政策金融公庫「一般貸付」日本政策金融公庫「基準利率」

コロナ融資は6,000万円までを限度に、3年目までは基準金利から▲0.5%されます。

結果、金利は0.8%〜とほぼゼロに近くなるため、借りておいて損はほとんどありません。

さらに、融資上限額は一般貸付より4000万円も多く、返済期間についても最長20年間と約2〜4倍もあります。

据置期間もコロナ融資のほうが3年も長いです。

【据置期間】
元本の返済が不要で利息のみの返済で済む期間

これだけ好条件な融資制度なので、2022年末で融資実行額は約43兆円にまでのぼり、大盤振る舞いな金融支援となっています。

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コロナ融資は2024年6月まで延長決定!

非常に人気があったコロナ融資は2024年3月末で終了予定でしたが、6月末まで延長が決まりました。

ただし、融資後3年目までの金利の引き下げ幅は、制度の開始当初は基準利率から▲0.9%でしたが、今回は基準利率▲0.5%となりました。

とはいえ、一般貸付と比べたら依然として金利は低いのでお得です。

低金利の融資を活用して事業を成長させ、約定返済をしっかり行った後の、余剰にできた利益を投資に回せば、効率よく資産形成できる可能性があります。

実際、2023年の株式市場はかなり好調で、アメリカのハイテク銘柄が多く上場しているNASDAQは36%もの利回りを記録しました。

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情報元:日本経済新聞

コロナ融資の融資金を投資に直接回すことは絶対にできませんが、運転資金を融資で賄うことで生まれる余剰資金は使途を厳しく問われません。

融資をうまく活用して余剰資金を作り、その余剰資金を運用するといった方法は、非常にスマートな財務戦略となります。

コロナ融資の要件

もしコロナ融資を受けたいと思っても、「自社は当てはまらないのでは?」と諦めている方がいたら、非常にもったいないです。

なぜなら、コロナ融資の要件は意外と簡単だからです。

具体的には、以下のいずれかに該当することが要件となっています。

【コロナ融資の要件】
下記いずれかの時期の売上が直近5年間いずれか同じ期間と比べて▲5%以上減少
・最近1ヵ月間の売上
・過去6ヵ月の平均売上

最近1ヵ月もしくは最近6ヵ月間の売上の平均が、直近5年間いずれかの同じ期間と比べて▲5%以上減っている期間があれば、要件を満たしています。

比較的長い期間と比較できるので、売上が減少している期間が見つかるかもしれません。

また、債務負担が重くなっていれば要件を満たしている可能性があるので、近くの日本政策金融公庫の支店に問い合わせてみるとよいでしょう。

このほかにも細かい要件はいくつかありますが、ひとまずは上記だけ頭に入れておけば大丈夫です。

▼自社はコロナ融資の要件に該当するか知りたい方▼

コロナ融資のオトクな活用方法

コロナ融資を受けられたら、5年間の据置期間を活用するのがおすすめです。

5年間は利息のみの返済で済み、債務負担を最低限にしながら事業に取り組めます。

また、すでに公庫のコロナ融資を受けている場合、新しいコロナ融資に借り換えれば、再び据置期間を活用できます。
※他行の借り換えは不可だが、公庫内の借り換えは可

据置期間を借り換えによって複数回とることにより、元本の返済不要期間を延ばして資金繰りを改善できる可能性があるのです。

コロナ融資の申請手順

コロナ融資の申し込みに必要な書類と手順を解説します。

実際に申し込んでみようと考えた方は、ぜひ参考にしてください。

コロナ融資の申し込みに必要な書類

コロナ融資の申し込みに必要な書類は、個人事業と法人で異なります。

コロナ融資の申し込みに必要な書類
個人事業法人
必要書類借入申込書
新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書
・ 最近2期分の確定申告書(一式) ※1
・ 見積書 ※2
借入申込書
新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書
・ 最近2期分の確定申告書一式 ※1
・ 最近の試算表※3
・ 見積書 ※2
はじめて
利用する
場合
企業概要書
・ 運転免許証(両面)
・ 許認可証 ※4
・ 履歴事項全部証明書(原本)
企業概要書
・ 代表者の運転免許証(両面)
・ 許認可証 ※4
※1 税務申告が1期しか完了していない方は1期分のみ提出。事業をはじめて間もない方で税務申告をまだしていない場合は、提出不要。
※2 設備資金をお申込の方
※3 決算後6ヵ月以上経過している場合または事業を始めたばかりで決算を終えていない方
※4 飲食店などの許可・届出などが必要な事業を営んでいる方
情報元:日本政策金融公庫『【国民生活事業】 「新型コロナウイルス感染症特別貸付」のお申込時にご提出いただく書類<郵送申込用>』

売上減少申告書とは、コロナウイルスによって売上が▲5%以上減少していることを証明するための書類です。

コロナ融資において、もっとも重要な書類となっていますので、正確かつ丁寧に記載してください。

【新型コロナウイルスの感染症の影響による売上減少の申告書】

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コロナ融資の申し込み方法

コロナ融資の申し込み方法は、以下の3つがあります

コロナ融資の申し込み方法

・郵送
・インターネット
・日本政策金融公庫の支店への持ち込み

なお、インターネット申し込みは24時間365日申し込みできるため、最も手軽です。

そのため今回はインターネット申し込みでの利用手順を解説します。

STEP
インターネットから申し込む

まずは日本政策金融公庫の申込受付ページを開きます。

その後、メールアドレスを入力して、「ご利用にあたっての注意事項・同意事項」に同意し、メール登録をしましょう。

日本政策金融公庫 インターネット申込画面

情報元:日本政策金融公庫「事業資金 お申込受付」

その後、送られてくる申し込みフォームのURLをクリックし、必要事項を入力しましょう。

申し込みフォームでは、名前や住所などの個人情報から希望の融資金額や返済期間など、さまざまな情報を記載します。

日本政策金融公庫 インターネット申込画面_入力例_資金使途

なお、申込フォームには「コロナ融資を希望する」というチェック欄がないので、以下のように備考欄に「新型コロナ融資を希望致します」と記載しましょう。

続いて、先ほど紹介した必要書類をアップロードします。

もし入力の時間がなければ、手続きの途中で入力した内容の一時保存が可能です。

ただし、一時保存の有効期間は72時間なので注意してください。

STEP
面談をする

申し込みを終えると、日本政策金融公庫の担当者から面談日時の連絡がきます。

面談では、資金の使い道や事業の状況などを1時間程度かけて質問されます。

その際の受け答えの印象や内容の明瞭さは、審査の結果に大きく左右するのでしっかりと準備をしておきましょう。

STEP
審査結果を受け取る

面談を終えたら、約1〜2週間後に審査結果を受け取ります。

日本政策金融公庫によると、融資が決まるまでの平均所要日数は2週間程度とのことです。

ただし、融資の条件などによっては、もっと日数がかかる場合があるので、余裕をもって申し込みましょう。

融資が決まると、借用証書など契約に必要な書類が送られてきます。

契約手続きが完了したら、融資金が希望の金融機関の口座へ送金されます。

コロナ融資を実際に利用してみた感想

コロナ融資への申し込み方法がわかっても、実際に利用してみたらどうなるのか不安に思う方もいるでしょう。

そこで当センタ―を活用し実際にコロナ融資を利用してみた方の感想をご紹介します。

コロナで打撃を受けたコンサルティング会社を経営するOさんは以下のように語っています。

コンサルティング会社経営・代表Oさん
コロナ融資をオトクに獲得成功
2024年3月時点で、コロナ融資の相談を実際にしてみました。新型コロナは5類に分類され、すでに通常の生活に戻った感があるため、コロナ融資も厳しいと思っていました。しかし、審査担当者によると、要件が合致していれば問題ないとのことで、コロナ融資はまだまだ受けられるチャンスがあると実感しています。金利は0.9%(当初3年)、連帯保証なし、とかなりオトクでした。

有利な条件にも関わらず、受けやすい融資制度であることには変わりないようです。

ただし、すべての人が必ずコロナ融資を受けられるわけではありません。

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少しでも確実にコロナ融資を受けたい方や事業が忙しくて申し込みの準備が難しい方は、ぜひ日本創業融資センターへご相談ください。

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