日本政策金融公庫から融資を受けたい、相談窓口は?

日本政策金融公庫から融資を受けたい、相談窓口は?

監修者:渡部 豪(公認会計士)

KPMGあずさ監査法人で勤めたのち、ベンチャー企業のCFO(最高財務責任者)へ就任。
創業期の会社のデットファイナンス(融資)を複数支援した実績を持つ。
【主な支援実績】
融資額:最大5億円(コンサル会社)
創業融資額:最大6500万円(EC会社)

▼公庫の融資を受けられるのか知りたい方▼

日本政策金融公庫から融資を受けたいと思っても、どこに相談すればよいのか迷っていないでしょうか。

実は日本政策金融公庫には相談窓口がいくつか用意されていて、基本的には平日、一部の窓口では土日でも相談できます。

本記事では、日本政策金融公庫の融資を受けたいときに使える相談窓口や融資について紹介します。

各窓口の相談可能な時間や質問できる内容なども具体的に解説しているため、ぜひ本記事を参考に公庫で融資を受ける準備をしましょう。

目次

日本政策金融公庫の相談窓口に相談する

まずは日本政策金融公庫が用意している3つの相談窓口を紹介します。

各相談窓口の特徴
オンライン/
来店
事業資金
相談ダイヤル
ビジネス
サポートプラザ
利用可能な方事業資金・創業資金の借入または返済に関する相談をしたい方・創業を検討中、創業間もない方
・個人企業/小規模企業の方
・中小企業の方
・農林漁業者や国産農林水産物の加工流通業者の方
・創業を検討中、日本政策金融公庫との取引が初めての方
・創業計画のブラッシュアップや融資制度の案内などを専任スタッフに聞きたい方
・平日の来店が難しい方
受付時間平日9時~17時平日9時~17時
※創業を検討中の方や創業間もない方は19時まで
平日9時~17時
※場所によって土日や夜間も受付可
相談方法対面
オンライン
電話対面
オンライン
申込期限【対面】
相談希望日の前営業日16時
【オンライン】
相談希望日の2営業日前16時
相談希望日の3営業日前
情報元:日本政策金融公庫「予約相談(お借入またはご返済に関するご相談)【国民生活事業】」日本政策金融公庫「お問合せ」日本政策金融公庫「ビジネスサポートプラザ所在地一覧」

表からわかるように、すべての窓口で創業前の方でも平日9時~17時に相談可能です。

なお、事業資金相談ダイヤルとビジネスサポートプラザなら、平日9時~17時以外にも相談できる時間帯があります。

また、相談の申込み期限が設定されている窓口があるため、余裕を持って申込みましょう。

各相談窓口で質問できる内容は大差はなく、主に以下のとおりです。

日本政策金融公庫で相談できる内容

・融資制度
・コロナ融資
・創業に関する疑問
・創業計画書の立て方やポイント
・融資申込みの流れ

公庫の相談窓口で聞けるのは、融資に関する基本的なことのみです。

ここからはそれぞれの窓口について詳しく説明しますので、自分に合ったところで相談しましょう。

▼公庫へ問い合わせる前に・・色々知っておきたい方▼

オンライン/来店

日本政策金融公庫には「創業サポートデスク」という相談窓口が全国に152支店あります。

東京には、そのうち14支店があります。

相談方法は、来店による対面面談とMicrosoft Teamsを用いたオンライン面談の2つです。

対面面談の場合は、事業所の本店所在地を管轄する支店に行って直接相談できます。

そのまますぐに融資申込をしたい場合は、来店での相談が非常に効率的です。

【日本政策金融公庫 本店 相談窓口】

日本政策金融公庫本店 相談窓口

一方、とりあえず相談をしたい方は、移動や準備の手間を考慮してオンライン面談を使うとよいでしょう。

創業サポートデスクで相談する方法は、まず日本政策金融公庫の公式サイトから事業所の最寄りの支店を探します。

最寄りの支店を見つけたら、「申し込む」ボタンをクリックしてください。

日本政策金融公庫の東京都の支店

情報元:日本政策金融公庫「予約相談(お借入またはご返済に関するご相談)【国民生活事業】」

そして、メールアドレスを入力し、「確認」をクリックしましょう。

日本政策金融公庫の相談予約時のメールアドレス入力画面

情報元:日本政策金融公庫「予約相談(お借入またはご返済に関するご相談)【国民生活事業】」

続いて、支店とメールアドレスに間違いがないことを確認したら、「登録」をクリックします。

日本政策金融公庫の相談予約時のメールアドレス登録フォーム

情報元:日本政策金融公庫「予約相談(お借入またはご返済に関するご相談)【国民生活事業】」

「予約手続きのご案内」のメールが届いたら、メール内に記載されているURLをクリックし、予約フォームで空いている日時を確認します。

「予約時間帯」をクリックすると、希望の時間帯から選ぶことが可能です。

日本政策金融公庫の相談予約画面

情報元:日本政策金融公庫「予約相談(お借入またはご返済に関するご相談)【国民生活事業】」

予約日時を選び、間違いがないか確認したら「日時確定」をクリックします。

日本政策金融公庫の相談予約登録

情報元:日本政策金融公庫「予約相談(お借入またはご返済に関するご相談)【国民生活事業】」

その後、名前や連絡先といった個人情報を登録して「予約内容のご確認」メールが届いたら予約完了です。

オンライン面談の場合は、面談日の前日までに「Teams会議」への招待メールが届きます。

Google ChromeもしくはMicrosoft Edgeのブラウザがあれば、Microsoft Teamsのアプリをインストールする必要はありません。

ただし、スマートフォンを使う場合は、インストールしなければいけないので注意してください。

相談当日はパソコンやスマートフォンから招待メールを開くだけです。

名前を入力してから「今すぐ参加」をクリックし、日本政策金融公庫の担当者が承認すれば面談が始まります。

オンライン相談の進め方の詳細は、公庫公式サイトの「予約相談の流れ」から確認できます。

他にも、日本政策金融公庫が無料で提供する「日本公庫ダイレクト」でも来店予約が可能です。

ただし、対面/オンラインでの相談時間は平日の9時~17時で、土日は相談できません。

そのため、17時以降や土日に相談したい方は事業資金相談ダイヤルビジネスサポートプラザに相談しましょう。

また、支店によって面談の終了時間が異なる可能性があるため、予約フォームで確認するか、あらかじめ問い合わせましょう。

近くに支店がない方は、全国の商工会議所や支援機関で出張相談が開かれているときに参加するのをおすすめします。

事業資金相談ダイヤル

日本政策金融公庫には「事業資金相談ダイヤル」という電話窓口があります。

事業資金相談ダイヤル
0120-154-505(受付:平日9時~17時)
上記の番号へ発信後、下記をダイヤル
・創業を検討中、また創業間もない方:0

・個人企業・小規模企業の方:1
・中小企業の方:2
・農林漁業者や国産農林水産物の加工流通業者の方:3
※これから創業をお考えの方、創業して間もない方、個人企業・小規模企業の方は、平日9時~19時まで相談が可能です。

創業前の方や創業直後の方であれば、平日19時まで相談可能です。

事業資金相談ダイヤルでは、主に以下のようなことを聞けます。

【事業資金相談ダイヤルでできる質問例】
・どのような融資制度が使えるか
・融資申込みの方法
・融資の流れやスケジュール

事業資金相談ダイヤルでは、上記のような融資制度に関する全般を質問できます。

例えば、決算2期未満であれば、以下のような条件の新創業融資制度の利用が可能です。

新創業融資制度

・担保/連帯保証なし
・金利1.1%~3.6%
・返済期間最長20年
・融資限度額3,000万円

なお、創業2期以降の方は、金利0.45%~3.3%の一般貸付を活用できます。

これらについてより詳しく知りたいときに、事業資金相談ダイヤルを利用するとよいでしょう。

他にも、女性や35歳未満または55歳以上の方向けの「女性、若者/シニア起業家支援資金」や、コロナウイルスの影響を受けている企業が使えるコロナ融資制度についての質問が可能です。

また、インターネットや来店といった融資申込みの方法や必要書類についても教えてもらえます。

創業融資であれば創業計画書、創業2期以降の方であれば企業概要書などの書類や記入例が、公式サイトのどこにあるか聞くことができて探す手間を省けます。

さらに、電話で融資の流れやスケジュールについても聞くことが可能です。

融資申込みをすると、おおむね2~3週間で担当者から連絡があります。

続いて公庫で面談を行い、その後2~3週間で融資可否が決定します。

したがって、申込みから着金までは通常2ヵ月弱はかかるのです。

このような細かい内容も事業資金相談ダイヤルで質問できます。

ビジネスサポートプラザ

日本政策金融公庫は創業を考えている方や公庫との取引が初めての方に向けて、ビジネスサポートプラザという相談窓口を東京・名古屋・大阪に用意しています。

各窓口の住所と面談可能時間は以下の表のとおりです。

ビジネスサポートプラザの住所と面談可能時間
名称住所面談可能時間
東京
ビジネス
サポート
プラザ
東京都新宿区
西新宿1丁目14-9
日本公庫新宿支店4階
【平日】
平日9時~17時
【休日】
毎週土曜
9時〜17時

毎月第1・3日曜
9時〜17時

※除祝日12~13時
【平日(夜)】
毎週木曜
17時~20時
名古屋
ビジネス
サポート
プラザ
愛知県名古屋市
中村区名駅
3丁目25-9
堀内ビル6階
【平日】
平日9時~17時
【休日】
毎週土曜
9時~17時

※除祝日12~13時
大阪
ビジネス
サポート
プラザ
大阪府大阪市
北区曾根崎
2丁目3-5梅新
第一生命ビル7階
平日9時~17時
毎週土曜
9時~17時

※除祝日12~13時
毎週火曜
17時~20時
情報元:日本政策金融公庫「予約相談(お借入またはご返済に関するご相談)【国民生活事業】」

ビジネスサポートプラザは、主に融資制度や事業計画策定など創業前に気になる疑問を解決する窓口です。

面談方法は対面とオンラインの2つがあり、専任スタッフから1時間じっくりと相談に乗ってくれます。

起業の意思はあるものの、なにから始めればよいかわからないという方にも丁寧にアドバイスしてくれます。

事業計画書があれば、より深いアドバイスを受けられる可能性が高いですが、なくても問題ありません。

さらに、融資の相談だけでなく、ニーズに応じた情報提供や支援機関への取り次ぎも可能です。

ただし、相談には事前予約が必要になります。

あらかじめWEB予約もしくは、以下の番号に電話して予約してください。

東京ビジネスサポートプラザ
03-3342-3831
(電話受付時間:平日9時~17時)

名古屋ビジネスサポートプラザ
052-561-6316
(電話受付時間:平日9時~17時)

大阪ビジネスサポートプラザ
06-6315-0312
(電話受付時間:平日9時~17時)

電話予約の際は、担当者に名前や連絡先、相談日時の希望や質問内容などを聞かれます。

スムーズにやり取りするためにも、あらかじめ伝えたい内容のメモを準備しておくとよいです。

また、ビジネスサポートプラザなら、平日以外に質問できるのが大きな魅力です。

さらに、東京と大阪では特定の曜日に20時までの夜間相談ができます。

平日に相談できない方や17時以降に相談したい方は、ビジネスサポートプラザを活用しましょう。

▼公庫の窓口では教えてくれない事も知りたい方▼

融資サポート機関に相談する

日本政策金融公庫が用意している窓口ではなく、融資サポート機関に相談するという選択肢もあります。

例えば、公認会計士や税理士、融資支援業者などです。

融資サポート機関に相談するメリットとしては、日本政策金融公庫の相談窓口では答えてくれない以下のようなことを聞ける点にあります。

融資サポート機関で聞けることの例

・実際に融資に受かる可能性があるか
・融資をいくらくらい受けられるのか
・融資審査に受かるためのポイントやノウハウ

日本政策金融公庫の相談窓口は審査部署と異なるため、審査内容にまで踏み込んだことは答えてくれません。

しかし、融資サポート機関なら審査に通るのか、また融資に通るためのポイントなど審査に踏み込んだ内容まで答えてくれます。

他にも、公庫の融資支援100件超えの実績を持つ当センターでは、以下のような相談に無料でお答えしてきました。

【当センターに寄せられた相談例】
・カードローンや消費者金融からの借金がありますが大丈夫ですか?
多額の住宅ローン・カーローンがありますが、大丈夫?
・自己資金はいくら必要ですか?
・創業間もなく、赤字ですが大丈夫ですか?
・3,000万円の事業資金が必要ですが、いくら借りられますか?
・事業計画書はどの程度のものを作成する必要がありますか?
・連帯保証人や担保は必要ですか?
・融資実行までどのくらいかかりますか?

当センターは経済産業省の認定支援機関であり、中小企業をサポートできる専門的知識や実務経験があると認められています。

日本政策金融公庫の融資に関して質問や不安があれば、無料相談をいつでも行っているのでお気軽にお問い合わせください。

【日本創業融資センター】
東京都千代田区丸の内3-2-2 丸の内二重橋ビル2階(東京商工会議所ビル)

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